1.日本にある医学部紹介エージェント
日本にはエージェントが多くあります。後で説明しますが、大学と締結しているエージェントや日本国籍者はこのエージェントしか使えないという独占権をもったエージェントもあります。例えばすべてのハンガリー医学部はH事務局が独占権をもったエージェントのようなので、ここを通さない日本国籍者はハンガリー医大を受験できないことになります。私の友人のご子息が他の海外エージェントからハンガリーの医大を受験しようとして、「H事務局を通して受験してください」と言われたそうです。
2.海外にある医学部紹介エージェント兼Pre-Medical School
(1) 【海外に不慣れな方向け】
海外に不慣れな方向けの医学部エージェントは日本にも多くあります。
(ルーマニア以外の中欧・東欧の場合)
(A) 日本にある「公式エージェント(「**医科大学日本事務局」) :独自調査の結果、本物の【公式】事務局は、日本国内で日本国籍者に対して独占権を持っているエージェント(「**医科大学日本事務局」)で、例えば、
・ハンガリー国立大学医学部(4大学)を担当する事務局:「H社」
・チェコ3校を担当する事務局:「C社」、
・チェコ1校、スロバキア2校、ブルガリア1校などを担当する事務局:「K社」、などです。
なお、Pre Medical Schoolは独自で持っているところと、ないところがあります。
(B)日本にある一般の「エージェント」:大学によっては、エージェントに独占権を与えていないないため、「公式」がついていないエージェントが活動をしています。その場合、学生がやっているエージェントはできるだけ「参考程度」にどどめ、法人格の持っている会社を選択したほうがいいかと思います。法人でしかも卒業者を出しているエージェントであれば、大学の担当者とつながっており、書類もスムーズに提出ができますし、面倒なVISAなどのサポートもやってもらえます。海外はいろいろな問題が突発的に起きることもあります。その場合もこういったエージェントが助けてくれると思います。Pre Medical Schoolがあると主張する偽物エージェントが存在しますので、お気をつけてください。現実的にPre Medical Schoolがない場合はエージェント機能だけで50万以下が望ましいと思います。
(ルーマニア国の場合:受験なしの場合)
(C)日本にある一般の「Pre Medical School兼エージェント」:上記(B)と同じですが、Pre Medical Schoolがあるとさらに安心です。最近は総額で400万円―700万円もする高額エージェントがあるようです。
(D)EUにある一般の「Pre Medical School兼エージェント」:上記(B)とおなじですが、日本人医師が社長を務めるエージェントもあります。総額で160万円以下のエージェントです。
(2) 【海外に精通し、安く受験をしたい方】
このような方向けに、海外にも医学部エージェントがたくさんあります。おすすめはPre Medical Schoolを持っているエージェントです。受験日が一般よく早く、かなり有利に合格できます。エージェントを通さないで、一般受験をするとその合格率は東欧では5%程度とかなり低くなります。仮にPre-Medical Schoolの契約していない大学を受験したい場合は、①日本のエージェントが独占権のない大学かどうか調査し、②その大学の海外エージェントを探して受験をすることができます。もし、そのエージェントが希望大学と提携していない場合は、5万円―10万円程度支払えば、そのエージェント経由で受験させてもらえます。その代わり、このエージェントはあくまでも受験だけであって、そのほかのサービスは期待できません。「早期受験の権利を得る」ためだけのエージェントです。
海外にも医学部エージェントがたくさんあります。おすすめはPre Medical Schoolを持っているエージェントです。受験日が一般よく早く、かなり有利に合格できます。エージェントを通さないで、一般受験をするとその合格率は東欧では5%程度とかなり低くなります。仮にPre-Medical Schoolの契約していない大学を受験したい場合は、①日本のエージェントが独占権のない大学かどうか調査し、②その大学の海外エージェントを探して受験をすることができます。5万円―10万円程度支払えば、受験させてもらえます。その代わり、このエージェントはあくまでも受験だけであって、そのほかのサービスは期待できません。「早期受験の権利を得る」ためだけのエージェントです。
3.WFME: World Federation for Medical Education
WFMEとはWHO関連機関で、「医学教育分野別評価基準」と訳されています。この認定を受けている医大であれば、EU諸国やイギリスやイスラエルの医師免許資格を得られます。また日本の医師国家試験を受験できます。
日本の医大82校すべてがWFME認定校であり、東欧のほとんどの大学はWFME認定校です。EU医学部留学予備校が紹介する医大もすべてWFME認定校です。
4.WDMS: World Directly of Medical School
World Directory of Medical Schools Search
これはWFME認定大学医学部を検索することができるデーターベースです。
このデーターベースに乗っていれば「WFME認定医大」ということになります。
5.USMLE+アメリカの各州の認定大学+レジデンシー
USMLEとはUnited States Medical Licensing Examinationの訳で、「米国医師国家試験」と訳されています。WFME認定を受けた日本やEUの大学を卒業されてUSAで仕事をしたい方は受験する必要があります。(日本や東欧医学部のほとんどがWFME認定医学部です)
USMLEにはStep1,2,3があり、Step1と2はWFME認定医大卒業生にのみ与えられる受験資格です。つまり、日本の医学部卒業生や多くのEU医大卒業生は受験資格があります。
次のStep3受験資格は、米国医学部卒後教育プログラム(US graduate medical education program)を少なくとも1年間修了していることです。しかも数年以内(Time Limit以内)に合格する必要があります。
(注意事項1)
USMLEを受験する前に、EUの卒業大学がアメリカのどの州が認定している調査が必要です。USMLEのStep2まで合格しても、行きたい州のレジデンシーになれない場合があるので注意が必要です。
東欧の医大はカリフォルニア州の認定をもっているようですが、それ以外の州に行きたい場合は調査が必要です。一度州の認定医師になり、都合で他の州の医師資格が必要な時は、他の州の医師資格を再度取る必要があります。
(注意事項2)
EU医大を卒業後、EUやイギリスの病院でレジデンシーをやってからUSMLEのStep1,2を取得しても、最近の傾向として、EUのレジデンシー経験をアメリカが認めないケースがあるようです。州によって異なりますので、医大を卒業する前に、必ず調査をしてから、EU内のレジデンシーに進むのか、最初からUSMLEにトライするのか、決める必要がありそうです。
6.UKMLA(旧PLAB)
UKMLAは「イギリス医師免許取得」と訳しますが、アメリカのUSMLAのイギリス版です。WFME認定医大を卒業した方は受験資格があります。日本の医大卒業生は当然受験資格があります。
ところでEU医大を卒業した方々は、一部の名門医大であれば、この試験なしに、卒業と同時にイギリスの医師資格をえることができるようです。イギリスで将来仕事をしたい方で、イギリス医大入学が難しい方々は、東欧医学部で卒業後EU諸国及びイギリスの医師資格を卒業と同時に得られる大学を探してから入学するのをお勧めします。