受験生の皆さま、EU医大を選ぶ条件はなんですか?
保護者様、子供がEU医大を考え始めたら、親としてはどこの医学部にいってもらいたいですか?

 出来れば、「いい大学」(伝統があり、多くの先輩を輩出していて、レベルの高いと将来性のある大学)に入りたい、又は入ってほしい

 現役合格を果たしたい、又は、果たしてほしい

 日本にもどり、医師免許試験受験資格のある大学に入りたい、又は入ってほしい。

 授業料の安い大学に入りたい、又は入ってほしい。

 物価の安い場所に行きたい、又は行ってほしい

 安全な場所に行きたい、又は行ってほしい

上記ご要望を踏まえ、「入学しやすいい大学」の分析と検証(調査データー)

では、どの国の「どの大学に入学しやすい」かをこれから分析・検証をしていきたいと思います。

EU医学部「留学予備校」(EU-MSA)
のコンサル対象者

【難易度評価スコアーと定義】

「0」は入試がない等、学生の負担が非常に軽く合格しやすい。

「1」は入試の負担が比較的軽い等、学生の負担が軽く比較的合格しやすい

「2」は「1」より負担があるが、努力次第で合格可能な大学

「5」は入試が非常に難関である等、学生の負担が重く、1年間Foundationコースに通っても合格することはかなり困難。

分析1

英語力があれば、比較的入りやすい海外医学部の特徴

  • 入学試験がないほとんどの国立大学。高校の成績「4」な方が対象(ルーマニア国)
  • 入学試験がない私大1校と国立大学1校。高校の成績「」な方(ルーマニア国)
  • 英語の授業だけがある(ただし、臨床はその国の言葉が必要)
  • 一発勝負型入学試験、つまり「文系の方」でも受験可能。
    (「高卒」を唯一の条件とし、高校の成績や取得単位は不問)
  • Aレベル取得(イギリスの高校卒業資格試験)が不要
  • EU諸国の各種バカロレア(高校卒業認定国家試験)が不要
  • 国際バカロレア(IB)が不要
  • 6年制の大学 (*チェコの歯学部は5年制)
  • 上記以外で、生活費、学費が比較的安い、物価が安定(日本なみ)
  • 戦争など地政学的問題がない国

英語力があっても、入学が難しい海外医学部の特徴

  • 伝統のある古い大学で競争が激しい大学
  • 英語の授業もないし、インターナショナル部門(英語授業)もない大学
  • 高校の成績も見るし、取得科目も厳しくチェックをうけてから受験資格ができ、受験できる大学。
  • アメリカの大学(4年生の大学を卒業しないと医学部に進学ができない。またMCATに合格する必要があり、その上アメリカ国籍の議員などの推薦状が必要)。更に医者になる道のりが長い。
  • イギリスと西ヨーロッパ諸国医学部は「Aレベル」取得必須
  • イタリアの医学部はIMAT受験が必須で幅広い知識が求められている。更に医者になる道のりが少々長い。
  • 戦争など、地政学的問題ある国は避けるべき

分析2

比較的入りやすい海外医学部の英語力  (英語/仏語レベルは「CFRE」でB2レベル以上(=「英検」で準一級程度が必要)

【理系の高校生】の「比較的入りやすい海外医学部」

*推奨:ヨーロッパ共通テストCEFR英語/仏語B2レベルを取得していない方は将来のために海外のPre-Medical-Schoolに行く必要あり

【文系の高校生】の「チャレンジできる海外医学部」
(一発勝負型入学試験が可能な医大、高校の取得単位をみない医大)

*推奨:全員Pre-Medical-Schoolに行く必要あり

難易度評価2

【理系・文系共通】

中欧・東欧の国立大学医学部(ルーマニア国以外)

外国人の場合、英語/仏語クラス (English/French Parallel)ある大学では、一発勝負型入学試験と口頭試問で決まることが多い。
外国人の場合、口頭試問が重視される大学がある
外国人の場合、Pre-Medical School経由で受験すると、早い時期に受験(例えば4月中)ができ、非常に有利。

難易度評価1・0

【理系・文系共通】ルーマニア国立・私立大学医学部

入学試験がない。内申重視で理系の高校生は有利だが、文系もチャレンジ可能。
私立大学Titu Maiorescuだけは、入試があります。内申は重要で、大学が依頼をしている出版社の「教科書」を学習しておけば、入試に合格する(合格率95%実績)ただし、2024年度から9月入試だけになり、競争が激しく、難関大学になりつつあります。

【詳細情報】

No.タイトル説明
歴史のある大学は難易度が高い歴史のある大学・古い大学は一般に人気があり、競争が激しく、入学が困難です。古い大学TOP20を添付します。イタリア以外の南欧・北欧・バルカン三国・中欧・東欧で一番古い大学は1348年にできたCharles大学(チェコ共和国)です。
文系でも入学可能な医大日本の文系高校生・理系高校生の医学部受験が可能な大学がEUにはあります。
どの国の医大に受験が可能かはお問い合わせください。
英語力/フランス語力があれば入学できそうな大学があります。一般にB2レベル以上を求められています多くの大学では英語/フランス語レベルはB2以上を求めていますが、B1レベルでも入学できる大学があります。B2でも「ExamaCert」や 「Duolingo」のB2レベルをOKする大学があり、比較的有利に入学できます。
どの国の医大に受験が可能かはお問い合わせください。
得意な試験科目で合格圏内に入れそうなEU医大どの国のどの医大に受験が可能かはお問い合わせください。
文系でも入学テストで「一発勝負型入試」を実施する大学もあります。
【耳より情報】チェコの大学医学部のHPには過去問が載っています。レベル感がわかると思いますが、少々昔のテストです。
(1)WHO関連機関「WDOMS」というデーターベースと「WFME認定大学」
(2)大学世界ランキング
(1)WHO関連機関「WDOMS」というデーターベースで「WFME認定大学」を確認できます。ルーマニア、チェコ、ハンガリーなどの医大は全大学が「WFME認定大学」になっていて、卒業後は日本の医師免許国家試験を受験する資格を得られます。
(2)世界大学ランキングを調査している会社は、多くありますが、「THE」や「QS」が有名なので、参考データーとして使っていください。尚、世界ランキングは年数回更新されることがあますので、調べる時期で異なることがあります。ご興味のある方は、検索してみてください。
[THE] World University Rankings 2025 | Times Higher Education (THE)
[QS] QS World University Rankings for Medicine 2024 | Top Universities
読み方ですが、「世界ランキングTOP1%」とは~No.1500までの大学をいいます。日本の一部の地方国立大学医学部は、No.1501~ですが、これは「世界ランキングTOP1.5%」と言われています。ルーマニア国の国立医学部の多くはTOP1.5%以内に入っています。
各国の物価指数。
(1)経済指標にしたのが「BMI](The Big Mac Index)
(2)一人当たりのGDP
留学は生活なので、生活レベルや物価情報が必要です。世界各国にマクドナルドがあり、そこではダブルバーガーも世界共通に販売されています。毎年各国のダブルバーガー金額が変わるので、それを経済指標にしたのがマック指標「BMI](The Big Mac Index:2024年10月更新)と呼ばれているものです。
表の順位が小さいほど販売価格が高いという意味です。
主な東欧と日本の比較ですが、「BMI」は日本とルーマニアが一番安いことがわかります。
17位:ポーランド
22位:チェコ
32位:ハンガリー
44位:ルーマニア
45位:日本
46位:ベトナム(参考)
という順番でした。
また「一人当たりのGDP」(IMF:2023年)を見ると、日本に近いのは、西洋、南欧イタリアやスロバニア、北欧、バルト三国で、東欧ではチェコだけです。
EU医大別の「公式」Agentの存在【中欧・東欧の医学部と医大入学の壁】
・中欧や東欧の医大はAgentを使います。理由は(1)母国の学生を入れたくないからと、(2)世界から優秀な人材がほしいからです。
HPから見える「公式Agent」又は「Agent」を調べてみました。
独自調査の結果、本物の【公式】事務局は、日本国内で日本国籍者に対して独占権を持っているエージェント(「**医科大学日本事務局」)で、例えば、
・ハンガリー国立大学医学部(4大学)を担当する事務局:「H社」
・チェコ3校を担当する事務局:「C社」、
・チェコ1校、スロバキア2校、ブルガリア1校などを担当する事務局:「K社」、などです。
ルーマニア国の医大・私大には「公式エージェント」を契約していませんので、ルーマニア医大のエージェントで「公式」を名乗るエージェントは要注意です。高額費用をお支払いをする前に、希望される大学に直接メールで聞いてみることは可能です。
【公式】でなくても【いいAgent】はあるのか?
本当にいいAgentとは法人格をもっていて、医大受験のための①Pre-Medical Courseを自分で持っていることや②大学に強力なコネクションをもっていていること。世界には合格率も非常に高く(95%合格率の実績あり)、費用も手ごろなAgentがあります。具体的には、中欧・東欧では、(大学以外の)Pre-Medical schoolの授業料は120万円から160万円程度です。ルーマニア国の「Pre-Medical school兼エージェント」の費用は最大で160万円ほどです。
中欧では病気けがなどの地元の保険が9か月間で5万円程度、寮が1か月間3-8万円程度。この中にはAgent費用が含まれています。
海外に目を向けてはいかがでしょうか。
資金対策:留学生用奨学金制度日本の奨学金制度は比較的充実しています。そもそも「奨学金」とは学生自身がお金の給付を受けるか、借りることを言います。つまり、①給付型(返金不要)と返金が必要な②貸与型(返金が必要)があります。いわゆる「低利子の学生ローン」があります。一番有名なのは、文部科学省がやっている「日本学生支援機構(JPSSO)」です。学生が借りる本人なので「奨学金」と言っていますが、②貸与型が多く、現在では社会問題になりつつあります。しかし、医者を目指す方にとって、いったん医者になれば収入が安定するので、返金は問題ないと良く聞きます。
【注意】給付型(返金不要)は大学の全期間にわたり、授業料の全額負担をしてくれる制度で、高校3年生の内に申請をしなりません。理系重視なので医学部も有利かと思いますのでぜひチャレンジしてみてください。
授業料比較中欧・東欧・バルト三国などの授業料の比較及びルーマニア国の各医大の授業料と物価

【大学入学後の注意事項】

【卒業後の進路】

No.タイトル説明
13日本国内の医師の国際化日本の医師免許取得者は日本人で海外医学部卒業生と外国国籍者による合格者が毎年増えています。ただ、合計で年間95名程度です(2018年度、出典1&2)。日本の増え続ける外国人対応は遅れていると考えれば、海外医学部卒業をした日本人「国際人」が増えること自体は、喜ばしいことだと思えます。
【出典1】:「医学界新聞」: https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3407_01
【出典2】「厚労省.外国医学部卒業者の医師国家試験受験資格認定等について.2019.」
14世界の医者の給与比較現在、日本の給与が20年以上、実質賃金が上がっていないことが問題視されています。医者の給与も同じようです。世界では38番【出典1】であり、一人当たりGDPは32番【出典2】であることを考えると、日本はどんどん後進国に近づいている感じがします。海外の大学を卒業して、EUやUSAに行かれるのもまた道です。医者が少ない日本に戻るのもまた道です。ただ、選択枠が広いので卒業のご自分の進路は日本の大卒より広いと言えるかもしれません。
【出典1】「世界の医者給与」(2024年度)日本は38番でした。
https://xn--nckg3oobb8486buug9sxs52a.biz/world-dr-nensyuu.html
【出典2】
(1)https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html
(2)IMF:IMF - World Economic Outlook Databases (2024年4月版)

「THE」世界ランキング 2025年

World University Rankings 2025 | Times Higher Education (THE)

「QS」世界ランキング 2024年

QS World University Rankings for Medicine 2024 | Top Universities