江戸時代は西洋のオランダ医術と日本伝統の医術が対立していましたが、つい最近までは、西洋医学のみが「医学」として認められてきました。しかし、21世紀にはいると世界標準をつくるWHOが東洋医学を「伝統医学」と認めたのです。

(1)2006年にはWHOにおいて「経穴(ツボ)」の国際標準の認定がなされ、

(2)2018年6月にはWHOが定める「国際疾病分類 第11回改訂版(ICD-11)」において、東洋医学が「伝統医学」として加えられました。

この決定で、世界の潮流が少しづつ変わろうとしています。

 漢方薬を処方薬としている日本では、漢方薬の効果を自然と受け入れているのではないでしょうか。
そのような日本人が、海外で活動できるほど国際的な訓練がされるのは、やはり「海外医学部への留学」だと思います。

 ところで、国連機関で働いている日本人はかなり少ないと聞いております。理由は3か国語を流暢に話ができないことや、大学での修士号の資格者が少ないことがその理由のようです。
例えば、EUの医大で医学を学ぶことは6年間一貫して学ぶことであり、大学の修士号取得します。そうであれば、海外で訓練を受けた日本人医師が国連などで働くことも「あり」ではないでしょうか。
又は海外の病院で活躍することも「あり」でしょう。EU諸国を卒業した学生は卒業と同時に「EU共通の医師資格」が与えられます。EU各国の言葉(例えばドイツ語)ができれば、ドイツで仕事が可能です。

 当然、日本にもどり、厚生労働省の面接で日本語ができることを証明した上で、日本の医師免許国家試験を受けて、合格すれば日本の医者になれます。英語が堪能な医者は常に英語の論文に目を通し、世界の最新情報を入手できる立場にあります。これも海外で訓練を受けた医者のメリットであると思います。

 漢方医学をよく理解している日本人が海外の医学部を卒業し、世界で活躍しつつも、「伝統医学」を世に広めていただければ、日本人として誇りに思います。